歯髄再生治療の流れ

歯髄再生治療の流れ

まつき歯科医院では、失われた歯の神経や血管組織の再生を目指す「自己歯髄幹細胞を用いた歯髄再生治療」を行っております。患者様が安心して治療を受けられるよう、診査・診断から細胞移植、術後の再評価まで段階を踏んだ治療プロセスを大切にしています。

初診・カウン
セリングと診査

STEP.01 初診・カウンセリングと診査

初診時は、現在のお困りごとや治療に対するご希望を丁寧にお伺いいたします。「むし歯が深く神経を抜く必要があると言われた」「以前に抜髄した歯の寿命を延ばしたい」といったお悩みを詳しく把握した上で、お口全体の視診や触診を行います。あわせて、幹細胞を採取するための「ドナー歯(不要な親知らずや生え替わりの乳歯など)」がお口の中に残っているかどうかも確認いたします。

精密検査

歯髄再生治療が適応可能であるかを慎重に判断するため、各種精密検査を実施します。

STEP.02 精密検査

歯科用CT撮影

歯根の形態や分岐状態、根尖病変(根の周囲の炎症)の広がりを3次元の立体画像で詳細に把握します。

歯髄電気診・寒冷診

微弱な電流や冷刺激を用いて、対象の歯および周囲の歯の神経の反応(生活力)を検査します。

歯周ポケット検査およびマイクロスコープによる患部の確認

歯の破折(ヒビ)の有無や歯周組織の状態を拡大視野で確認します。

治療計画の
ご説明と同意確認

STEP.03 治療計画のご説明と同意確認

検査結果をもとに、歯髄再生治療の適応性や予測される治療期間、費用、通院回数の目安をご案内いたします。本治療は自由診療であり、厚生労働省への計画書届出および特定認定再生医療等委員会の審査を経て提供される医療技術です。治療の利点だけでなく、治癒反応の個人差や現時点における科学的知見の限界、予後の不確実性などの注意事項についても透明性を持ってお話しします。患者様が十分に理解し、ご納得いただいた上で治療の同意(インフォームド・コンセント)をいただきます。

実際の処置

  1. STEP
    01

    ドナー歯の抜歯と細胞培養

    ドナーとなる親知らず等を抜歯し、専門の細胞培養加工施設(アエラスバイオ社)へ冷蔵輸送します。施設にて自己歯髄幹細胞の抽出・培養・保管が行われます。

  2. STEP
    02

    対象歯の根管治療(無菌化処置)

    細胞培養の期間中、移植予定の歯に対してマイクロスコープとラバーダム防湿を用いた精密な根管治療を行います。機械的な拡大と化学的洗浄、抗菌薬の貼薬を徹底し、無菌的な環境を整えます。ペーパーポイントを根管内に挿入して細菌培養検査を行い、陰性が確認できるまで丁寧に除菌を繰り返します。

  3. STEP
    03

    自己歯髄幹細胞の移植

    細菌培養陰性を確認後、凍結輸送された自己歯髄幹細胞を解凍・洗浄し、コラーゲンや細胞成長因子(G-CSF)と混和して根管内へ移植します。移植後は、バイオデンチン(生体親和性セメント)やコンポジットレジン等で根管の上部を緊密に封鎖します。

経過観察と再評価

移植処置完了後、数ヶ月から年単位の定期的な通院による経過観察と再評価を行います。

定期的な知覚検査(歯髄電気診・寒冷診)

歯の内部に神経や血流が戻っているかを確認します。知覚の回復時期や強さには個人差があり、数週間から数ヶ月かけて徐々に陽性反応を示す傾向が見られます。

レントゲン・CT撮影による画像評価

根尖病変の治癒状態や、歯根内部の組織変化(根管の狭窄傾向や歯根の成長など)を定期的に画像で追跡します。

定期的なメンテナンスの継続

再生された組織と天然歯の健康を長期的に保つため、プロフェッショナルによるクリーニングと定期検診を継続していただきます。